和風レストランの謎-和風レストランと和食|加齢と共に足が向く和風レストラン

和風レストランの謎

脱サラした私の父は、来週から和風レストランをオープンする予定だ。30年間勤めた会社を退職し、そのときの退職金をつぎ込んで開店資金をつくったらしい。店長が父で、従業員が母で、他には2人のアルバイトを雇って運営する小さなレストランだ。それにしても、いったいどんな料理を出すのだろう。気になった私は、オープンする前に、料理の味見をかねて足を運んでみた。レストランは、世田谷の三軒茶屋駅から徒歩5分のところにある。


和風レストランと聞いていたのだが、見た目は洋風の建物だった。

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店内も、テーブル席ばかりで座敷席はなく、ちっとも和風という感じがしない。父と母は笑顔で迎えてくれ、「何でも注文してくれ」といって、メニューを渡してくれた。メニューをひと通り見てみたが、ハンバーグやカレーライス、コロッケやクリームシチューなど、普通の家庭料理ばかりが並んでいる。どこが「和風」なのだろう。疑念は深まるばかりだったが、私はハンバーグを注文してみた。


もしかしたら、大根おろしとポン酢で食べる和風ハンバーグなのかもしれないと思っていたが、目の前に出されたハンバーグには、デミグラスソースがたっぷりとかかっていた。味はたしかにまずくはない。

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しかし、どうして和風レストランなのだろう。私は父に聞いてみた。すると、父が店の奥からもってきたのは、チョンマゲのかつらだった。店がオープンしたら、従業員は全員チョンマゲのかつらをかぶるらしい。外国人観光客相手のパフォーマンスだそうだ。

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